H20/8/29、午前9時過ぎ、怪しげに曇っていた北西の空が、一転掻き曇り、
突如バリバリドッスーンと、落雷の大音響。たちまち停電となった。
以前から聞いていたので、怪しげな空になると共に、パソコンの電源は抜いて
いたが、タッチの差で、コピー機、電話機は間に合わず。機能不能となり、もち
ろんファックスも。
思わぬ被害は、トイレにも及んでいた。トイレウオッシャーが、不能。これには
マイッタ。水すら出ないのである。
結局、停電は5時間位で解決したものの、電話は丸2日、トイレ復旧は、
5日もかかってしまった。復旧費、しめて20万円ほど。
この日、「福山市では、時間雨量91.5ミリを観測」と報じていたが、愛知県岡崎市では、
市内14万世帯が停電したという。
8/30が、二百十日。発達した積乱雲が、雷さまを起こすらしい。結局この年は計7回ほど、
こんな激しいゲリラ豪雨に見舞われたのである。
“書く力”を身につけるために、県内の小・中・高等学校の児童生徒が作成した
作品を出品する『平成20年度「ことばの輝き」優秀作品コンクール』で、
坪生小六年生の作品が、優秀賞を受賞した。
応募3,480編の内から、最優秀賞24、優秀賞53の中に入ったというわけ。
坪生小六年生は総合学習で、『坪生の歴史探訪』をテーマに、年間3回に分けて
現地学習してきた成果を、A3版裏表を使いまとめた。
おもては、表題・イメージキャラクター、手書き地図、114人の全員写真、
お世話になった方々、編集後記でまとめ、裏面が、『坪生の歴史紹介』で、
石州往来・神森神社・馬場池・清水山の古戦場・おつぼうさん・峠の番所跡・旧坪生小学校跡・
西楽寺・鎌山の窯跡・身代わり地蔵さん─の10ポイントを選んで、それぞれに写真を添えて、
解説している。
自分達の文章と写真で、カラーを駆使した、なかなかの力作である。優秀賞受賞、おめでとう。
H21春先から、坪生公民館を訪ねる度に、表記イメキャラの試作を見せていただいた。
紅色の麻らしき着物姿の「まぐらひめ」。白の麻地、素朴な装いの「つぼさく」くん。
推定年齢は、7才か。背景は、ちょっと立派過ぎる仏殿らしきものは見えるが、里山に囲まれた、
坪生の里らしい風景である。
このイメキャラの作者は、坪生公民館前書記・加藤さんのお嬢さん、加藤陽子さんである。
大門高校のあと、六甲アイランドのなかにある専門学校『アートカレッジ』に2年間通い、
「こんなことを学びました」と、至って謙虚である。「そういう仕事を?」と突っ込むと、
「いえいえ、伊勢丘のTUTAYAのCD売り場にいます。コレは、内緒にしといて」と、
消え入るような声でおっしゃった。バラして、ごめんなさい。
坪生公民館の「学区まちづくり推進委員会」前事務局担当の黒田達雄さんは、
このイメキャラ生みの親、というか推進役。公民館・郷土史研・坪生小などでの広報活動面に、
全面的に使いたい様子である。
ことによると、マスコット人形も出現するかも知れない。
東池の掛谷光ちゃんが、エコガイドとして、あの屋久島で頑張っている。
所属は、屋久島文化財団の中の『屋久島環境文化研修センター』職員という。
このセンターには、宿泊施設もあり、小学生・中学生が2、3泊しながら、環境学習などをする、
そのインストラクターというわけ。
「なんで屋久島なの?」─5月末ごろ、母の芳子さんに番号を聞いて、電話をしてみた。
「私ですか? 別府の大学に行ってたんですが、自然環境の勉強がしたくなり、
2年生の後半にやめて、上京。C・W・ニコルスさんが創めた、
自然を守るレンジャー専門学校に入り、『環境保全』を、2年間学びました。卒業前に、
屋久島環境文化財団からの募集があり、跳びつきました。1年経ちましたから、
あと2年間の契約です。予約いただければ、縄文杉へもご案内します。ぜひお出でください」と、
元気いっぱいの声。
ただいま24才。ピカピカに輝いている光ちゃんは、高校生の頃は、
たしか極真空手を習ってたなぁ(だから、大丈夫)。
H21/5/18付け中国新聞は、「福山ばら祭閉幕、2日で人出約62万人」との見出しで、
雨の中、2,500人のパレードの写真を添えている。
ごみの回収と分別を主題とした、中学生によるボランティア活動は、
既に4年前から始まっているが、東朋中学2、3年生、今年は153人が、呼びかけに応じた。
初日の16日。揃いのピンクのTシャツで、ばら祭本部周辺4個所に集まったボラ集団、
『ごみの分別マニュアル』説明を受けたあと、昼食用の500円食券をもらい、
それぞれ割り当てられた部署に散った。
小雨降る初日、テントに避難しながらの、ちょっとツライ一日であった。
ごみの分別マニュアルによると、その種類は、缶、洗うプラスチック、ペットボトル、
燃やすもの(紙類・竹串・竹箸・ストロー・スプーン・ビニール袋・汚れたプラスチック)、
残飯、P&Pトレイ、割り箸、ペットボトルのキャップ─となっている。
たいへんであるが、分別が身につく、またとない実地体験である。
坪生公民館だより『まぐら』12/1号は、平成21年1月1日元旦登山として、
学区内東西南北に位置する(1)まぐら山(南)(2)お稲荷さん(西)(3)上土居山(北)
(4)仁井山城址(東)─をあげて、紹介している。
その上土居山頂上(標高131.8メートル)に、12月27日、
予て準備していた『頂上大望案内図』を設置した。
合成した展望写真を基に、フジデザイン工房の時田満さんが水彩タッチで、
見事に描いてくれた。遠望する山や峰に、名称を21個所入れた上、
その色彩画をフィルムシートに印刷、表面をラミネートフィルムで覆って、
ステンレス板に圧着したものである。
サイズは、120センチ×40センチ。石材で脚、台を組み、がっちり安定している。
これは、「石のオカダ」の仕事である。 写真にするか、水彩画タッチにするか、
度々の検討の結果からの、しかし年末ぎりぎりの仕事のせいか、意外に安上がり、
120,000円の、単独事業となった。
元旦登山の90人から、特に岡山県側の山や峰の名称(惣津章雄さんより教示)
が分かったのが喜ばれていたことは、言うまでもない。
H21/6/6、川原山池の樋が抜け、坪生盆地は、あれよあれよの間に、水田風景が出現した。
つれて、田植え機に乗った人たちが、水田に現われている。川原山池は、坪生で最大。
他の池も歩調を合わせるため、一斉出現というわけである。 そう言えば、
朝六時の鐘を撞いたあと、山門内側のお不動さんに水かけしていると、
ザーザーという勢いのいい水流の音。普段は、せせらぎ以前の溝だが、
今朝は溢れんばかりの勢いで、下流に向かっている。「樋が抜けた」とは、
これなんやと、納得した次第。
このあと、坪生唯一の専業農家であり、受託農家でもある掛谷常雄さんのハウスを訪ねた。
苗を取りに来ている軽四トラックが慌しい。見事に成長し、並べてある苗箱風景が美しい。
「これ、何反分ですの」
「12町分。1町200箱要るけえ、これぜーんぶで2,400箱あるんよ。坪生だけでのうて、
引野、大門、春日、津之郷まで持っていきょうるんよ」と、実に明解。
田植え機について訊ねると、「田植え機は、2条植えから8条植えまである。
ワシは5条植えを使うてます。今どき、手で植えとるウチは、なかろうなぁ」とも。
最近の水田を見ると、田んぼの縁に黒いシートが見られるが、あれは、
畦(あぜ)シートと言って、30センチ幅の硬いビニール製のもので、
ほぼ15センチを田の中に差し込んで、水漏れを防ぐんだそうな。
全自動に馴らされた現代、田植えもラクそうに見えるが、「田植えの運転手プラス、
苗箱運びの手も要るし、まあ3人居れば十分。ほんでも、一日7、8反が限度やなあ」と、
こともなげにおっしゃる。
さて、「6月下まで、超繁忙」の掛谷会長である。昨年8月、奥さんを亡くされた同氏は、
「マイッタ参った」と言いながら、外孫・内孫さんの手伝いが、元気の源のようである。
NHKテレビ『にっぽんの現場』は、なかなか見応えのあるドキュメント番組である。
H19/10/25、23:15〜の放映『老いてこそ、麻雀』は、そのシリーズで、
グループホームなど老人介護施設で、麻雀が注目されていることを取り上げていた。
程々に脳を刺激し、和みの効果大というわけ。
さて、坪生の地で、すっかり麻雀が定着しているところがある。掛谷常雄会長の、
ライスセンターがそれ。常連八人が、土曜日午後を原則として集まっている。
ルールを決めている。(1)午前零時前にやめる(2)一日1,000円を場代として払う
(弁当・飲みもの代込み)(3)6人居る場合は、2、3位が抜け、5人の時は、2位が抜ける。
─くらいの、単純なもの。
自動攪拌機が積み上げまでやってくれる。点棒の持ち点も表示されるという。
シニア特有のゆとり、みんな郷土史会員という気楽さからか、居心地のよさそうな、
ニコニコ顔が素晴らしい。
つぼう郷土史研究会が平成10年に発刊した『坪生たずね歩き案内図』は、A3版。
明治27年製の字切図(あざきりず)から拾い上げた小字(こあざ)を全面に
ブルー文字で記入したこと、それと、裏面の『実測距離図』が、自慢であった。しかし、
境界線は旧坪生村。学区全体を、カバーしていなかったのである。
今春になって、坪生公民館、正確には『坪生学区まちづくり推進委員会』事務局から
持ちかけられた「キーワードモデル事業」(“歴史と文化を学ぶ”をテーマに、
2年度に亘る計60万円の特別事業)は、研究会活動の展望を、一気に切り拓いてくれた。
早速取り掛かったのが、学区内をカバーした新版ガイドブックの作成である。
クリエイトマニュアル代表神原憲二さんのアイデアから、図面の大きさは、
前身案内図のちょうど倍のA2版。公民館にあった『坪生小の通学路マップ』
(坪生小学校・同PTA・坪生学区連合町内会・坪生学区人権推進委員会発行)を
ベースにすることに決定した。
道路、池、丘陵・山への彩色、学区内108ポイントへの番号付け、
探訪モデルコース6種の選択とコースへの彩色。また、「地図を読む」訓練にと、
18種の記号・名称に加えて、町内会名、里山3ケ所への鯉のぼり記号も配した。
特にこだわったのが、お手洗い。各町内会長さんに電話して、公園への設置有無を確認、
学区内ほぼ全域をカバーできた。
最終段階に来て、A2版の大図を12折りに畳むことを提案。
「ならば、表紙が要る」と、これは前事務局担当の黒田達雄さんが
素晴らしいデザインを考えてくれた。イメージキャラクター『まぐらひめ・つぼさく』は、
公民館前主事の加藤さんのお嬢さん(陽子さん)が、サラリと描いてくれた。
計21回に及んだ編集・校閲会議。パソコン入力を一手に引き受けてくれた
葉座の纉c義巳さん(株式会社知久設計勤務)には、その都度同席願い、
果てしなく要望をぶつけた。
「1,000部で、予算10万円」の枠組みでスタートしたが、
なんと「3,000部、9万円」で仕上げて下さったのは、前町内会連合会長の境和幸さん
(JFEアップル西日本株式会社勤務)のお陰である。各方面の、力の結集の成果と捉え、
大切に扱っていきたいものである。