市場荒神(いちばこうじん)
温和で福徳を保証するのが氏神さま。対照的に畏敬の誠を欠くと、
危害・不幸をもたらすあらすさぶ神が荒神さまである。また、カマドの神・地主神・作神と、
性格も地方により多少異なる。坪生には荒神社が八つもあり、地域や同族ごとにまとまった
「地荒神」の性格が濃い。
わらでおろちをつくり、祠を巻く(江戸野)形式もある。牛馬の安全、火難・盗難を防ぐ、
あるいは子どもが生まれたらまっ先にお詣りするなど幅広い信仰に支えられる。
ここは「市場」の地名から、かつての商取引の場、あるいは運上倉(徴税用穀物集荷所)
ではないかと思われる。今から200年程前の記録“備陽郡志”にも「市場」の地名がみられる。