これまでの活動状況

「つぼう郷土史研究会」は、総務省の平成24年度「地域づくり」に貢献したことが認められ、総務大臣表彰団体に選ばれました。総務省所管の「地域づくり」は、全国各地で、それぞれの地域をより良くしようと頑張る団体・個人に贈られる賞です。本年は、第30回目に当たり、広島県下では「つぼう郷土史研究会」が4団体目となっています。

平成24年 つぼう郷土史研究会 会長(八代目)  纉c 定
 

◆「つぼう郷土史研究会」の概要


 「つぼう郷土史研究会」の歴史は、昭和56年に「古文書解読講座」として10人でスタートしたのが始まりです。毎月第一火曜日に開催する「火曜会」と、3か月遅れで40〜50歳代の若手メンバー11人で開催する「土曜会」で、翌57年正式に「つぼう郷土史研究会」として発足しました。以 来40年目を迎え、毎月の例会は、1回も休むことなく、450回近く継続している。広島県郷土史研究協議会の一員としても活動を続けている。
 令和5年(2023年)4月末現在の会員数は46人(内女性6名)で、平均年齢は60歳後半である。設立当初の会員数は、27名(内女性5名)であった。
 会員及び賛助会員の年会費、及び坪生学区町内会連合会の助成金により運営している。


◆つぼう郷土研究会の役員体制 (2024.4.29 総会より)


 ◆会長    纉c 哲司
 ◆副会長   纉c 純児  三好 康男  渡邊 直文  掛谷 満男
 ◆会計    渡邊 直文  神原 範久  
 ◆事務局   金尾 博文  伊藤 教恵
 ◆会計監査  井堀 九州男 石田 盛男
 ◆里山資源委員会    委員長  纉c 純児    副委員長  掛谷 進
 ◆史跡資料室委員会   委員長  纉c 芳男    副委員長  石田 盛男
 ◆研修委員会      委員長  掛谷 満男    副委員長  井堀 九州男
 ◆総合学習委員会    委員長  三好 康男    副委員長  厨子 寿志
 ◆ホームページ委員会  纉c 純児  神原 範久


≪主要な活動状況について≫

 

◆「坪生たずね歩き」ポイントと「ガイドブック」の発行

 
昭和50年代、坪生小学校PTAから、「坪生の歴史をもっと知りたい」、又、新しく坪生に居住した新興住宅の方々から、「子供たちは坪生が故郷になる。もっと教えてほしい」との 要望が数多く寄せられた。
 それに応えるために、会員同士が協力し坪生の史跡・文化財のポイント調査を行ない「坪生たずね歩き」を発刊。又、案内板・標識板・方向板等を手分けして設置を進めた。
 更には、「ガイドブック」の作成を行ない、一目で解り易く「たずね歩き」が出来るよう工夫を重ねていった。
 現在では、「坪生たずね歩き」改訂版は4回発行、そのポイントも112ヵ所に拡大し、案内板の点検補修も、毎年計画的に行なっている。
 近年は他方面からの来訪もあり、会員がガイド役を勤め、坪生の歴史を広く知ってもらう機会ととらえ対応している。この取り組みは会員の意欲を高め、健康促進ひいては地域の活性化にも繋がっている。

◆坪生小学校の総合学習への取り組み


 平成4年ころから始まった「坪生たずね歩き」は、平成15年に導入された「ゆとり教育」により、小学校に総合学習を行なう時間が設けられ、学校と地域が一体となって、子供たちに出前授業を行なう方式が取り入れられた。この取り組みに、「つぼう郷土史研究会」の会員が全面的に学習のサポートをしている。学校の教職員と話し合い、子供たちとのふれあいは、地域のことを知る機会となり、会員の生き甲斐と老化防止にもつながっている。2020年より、新型コロナウィルスにより多くの活動が制限されてきたが、昨年度(2022年)より新たな取り組みを開始している。
 年間十数回、事前に坪生小学校と日程・内容を話し合い対応している。
現在実施している内容
 〇野菜づくり……………5年生
 〇昔の暮らし……………3年生
 〇米づくり(田植え)…3年生


◆里山再生運動の実施


 平成11年当時、「里山・坪生の景観を守ろう:そして樹木を大切にしよう」の声があがり、里山である上土居山(かみどいやま)の遊歩道づくり、林道樹木の名札付け、山頂整備により鳥瞰図の設置を行なう。その後、この運動の広がりから里山を守るために定期的に遊歩道、たずね歩きのポイントの草刈り等、会員が総出で行なっている。
 現在、坪生盆地里山の山頂3ヵ所に鯉のぼりが泳ぎ、「坪生のシンボル」になっている。又、住民の元旦登山の場所ともなっている。
 里山再生運動は、小学校の環境学習にも活用され、地域の環境美化に取り組む活動に発展している。


◆クリーン坪生運動の実施


 「放置自転車をなくそー運動」から発展し、地域のゴミの回収、分解・分別し業者への引き渡しに発展した。
 古くから各家に放置された農機具が相当量あることから、これをゴミでなく資源として回収し、少額ではあるが活動資金に活用している。現在も、定期(年数回)に実施。資源の再利用につながり、地域住民の環境意識の向上につながっている。


◆「つぼう郷土史研究会だより」の発行


 「つぼう郷土史研究会だより」を年1回発行、郷土に密着した情報も細かく記した「ふるさとだより」のコーナーを設けている。会員はもとより、関係各方面、各地に散らばっている坪生出身者へも送付している。故郷の望郷に関心が高まり、それが賛助会員となって活動資金の一助になっている。「つぼう郷土史研究会」が発行した文献は数十冊に及んでいる。


◆臨地研修旅行


 年に1回は、会員の参加を得て研修旅行を実施している。史跡を巡り、歴史・文化に触れることは会員の知識を磨くことにもなり、又、懇親会に於いての親睦は、「つぼう郷土史研究会」の更なる結束につながっている。

◆毎月の例会


 毎月の例会(第1火曜日)は、坪生交流館を借用して午前9:00〜12:00迄行なっている。近年は、年間計画をもとに、「古文書解読」の学習、歴史に関係のある新聞記事からの学習、坪生小学校での総合学習での内容検討、『たずね歩き』に記載している現地に出向き臨地での研修を行っている。
 このような活動が結果的に、坪生の「地域づくり」に貢献していると認められたと思う。

◆受賞歴


 平成07.10.28 広島県文化財協会   優秀活動団体表彰
 平成14.11.22 財団法人日本善行会  秋季青年善行表彰
 平成25.02.09 地域づくり総務大臣賞 団体賞表彰