上ケ市(かみがいち)のふしぎな水
『泉あり。この水は、死にぎわの人に飲ますと、他の水はノドを通らないのに、
この水のみは通る、という不思議な水』と、昭和2年の「坪生村郷土史」は伝え、
さらに『この上に穴居時代の千塚あり。その時代の用水か』、と記している。
ここの水がおいしいのは、昔から有名で、わざわざ遠くから水を汲(く)みに訪れる人もある。
開発からまぬかれ、古代から現代に生き続けた霊泉といえよう。地元では、「カミガチの水」と、
つづめて呼ぶ。
現代の霊水として、近隣から訪ねてくる人も多いが、近年、大谷台団地の造成工事により、 水の出が悪くなり、ほとんど土砂に埋もれた状態である。。