智光寺の寺跡
現在、笠岡市須崎町にある浄土宗の海照山・智光寺は、約400年前まで、ここに建っていた。
昭和2年の「坪生村郷土史」は、以下くわしく記している。
『慶長4年(1599)、笠岡に移さる。浄土宗にして観世音菩薩を祀る。
この佛さまは、漁民の網にかったもの故、笠岡へ祀る。秋山仙太郎氏が古文書の破片によると、
祖先の青木山城主・西山清十郎建立の観音堂に安置する観世音の像と一木同体のものなりと伝う。
像の作者は勘太郎としてある。青木山の城主・青木清十郎の居城とおぼしき所より昭和2年、
大鉢の如きものを掘り出した』
高さ20センチ、一本の木に彫られた厨子仏(ずしぼとけ)のご本尊は、同寺に現存する。
前記の青木山城、及び城主名「西山」「青木」については、ナゾのままである。