身がわり地蔵さん

 〔伝説〕むかし昔、ある男の人が無実の罪で死罪の宣告を受けました。その人の妻は、 夫の助けを乞ううて、毎日このお地蔵さまに参拝していました。ある日、 とうとうその男の人は刑場に送られ処刑されました。それを見物に行った帰りの人たちが見ると、 お地蔵様の首から血が流れていたそうです。
 そして、殺された筈の夫は、無事に自宅に帰ってきたという、不思議なお話です (昭和2年発行「坪生村郷土史」より)。
 長年、土に埋まったままだったが、昭和56年5月、東池の有志により掘り起こされた。 正面に「為、衆生菩提(しゅぞうぼだい)」「正徳五乙未(きのとひつじ)(1715年)十二月吉日」 と刻まれている。
 近年、お堂として再建安置されて以来、地元・近隣からの参詣が絶えず、 縁日(8月と12月の24日)には、賑やかに法要が営まれている。

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